まず、私の発表について。
今までの遠隔画像カンファレンスは、比較的近距離(近畿圏内、京都府内)で行われていました。およそ50kmの範囲にとどまっていました。これを、外国で行ったときにどうなるか、という経験を発表しました。
テレビを見ていて、外国とのライブ中継の時、音声が遅れるため、会話がギクシャクしたりする、ずれてしまうというい場面を見たことがあると思います。
我々の遠隔画像カンファレンスを外国と結んで行った時、どの程度の遅延があるのか、実際にCT画像をコントロールできるのかなどについて、興味がありました。
2000kmはなれた京都ー台南で遠隔カンファレンスを行いましたが、京都で行っているのと同じような操作感覚でありました。自分のMacで京都のサーバーを遠隔操作するのですが、CT読影の時の、画面のスクロールの感覚は、京都でしているのと変わりない印象でありました。
当たり前のことではありますが、距離が離れていても、高速ネットワークでつながれていれば、大量のデータを送受信可能となり、遅延も少ないのであろうと結論いたしました。
つづいて、Single Port VATSについて。
今回、Single port VATS symposiumという会が合わせて行われていました。そのなかで、LIVE手術の企画がありました。
中国大陸の北京、上海、広州、などの5施設から、ライブ手術の映像を届けていただきました。10数年前、日本でも行われていたのですが、呼吸器外科領域では、学会がストップをかけたような形になり、公式の場で公開されることはありませんでした。
我々の施設では、3カ所の創をつくり、内視鏡、手術機器、自動縫合器をいれて手術を行っています。これを、わずか4,5cmの1カ所の創でやるというものでありました。
実際の手技を見たのは初めてで、スムーズな手技で短時間かつ出血量が少ない手術をLIVEで見たのですから、外科医魂(?)が騒ぎました。
これは、自院でも応用せねばなるまい。そう誓って帰国したのでありました。