肺の手術の後、気瘻(きろう)が遷延することがあります。
気瘻を積極的に止めるため、胸膜癒着療法を行うことがあります。
胸膜癒着療法とは、胸壁の内側の”壁側胸膜”と肺の外側の”臓側胸膜”の癒着を促し、リークを起こす”穴”の部分が炎症性肥厚により閉鎖することを期待するものです。
胸腔内にMINO 200mg, 1%キシロカイン10ml, 生食100mlを注入した後、15分ごとに左側臥位、仰臥位、右側臥位、腹臥位と、体位変換を行って、胸腔内にまんべんなく薬剤が接触するようにします。
MINOは、かなり痛みを伴いますので、局所麻酔のキシロカインは必須です。ショック・発熱にそなえて、末梢ルートから補液1000ml程度を行っています。
写真は、チューブのレイアウトです。チューブを下に落としてしまうと、注入した薬剤も出てきてしまうため、チューブを上に上げています。こうすることで、液体はドレナージされにくく、エアだけは確実にドレナージで来ます。
胸膜癒着療法の実際については、新たにページをもうけました.ご参照ください.
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