このたび、オーストラリア・シドニーで開催された国際学会、
で発表してきました。
マンレービーチ、パノラマ写真です。サーファー天国でありました。 この日は30度まで上がりました。 |
遠隔医療学会と申しましょうか、オーストラリアは国土が広く、病院までのアクセスが遠い地域があり、高速ネットワークを使って、糖尿病、COPDなどの慢性疾患を遠隔管理することが日常的に行われています。
私が発表したのは、遠隔地画像カンファレンスについてです。
呼吸器外科をやっているとは言っても、定型的な手術だけではなく、時には難しい症例に出会う事はあります。手術の段取り、方針を相談するのに、大学病院まで行かなくても、高速ネットワークでやりましょうというのが趣旨でありました。
Keywordは、画面共有、双方向性です。
従来の遠隔会議というと、話し手がプレゼンテーションするのを見る、意見を言うくらいで、テレビを見て時々読者アンケートに答えるようなもんというイメージでありました。
このような遠隔会議を、一方向性通信とすると、我々が目指したのは、まさに、双方向性通信でありました。
我々、呼吸器外科医が、術前症例について画像カンファレンスを行うときは、300-400枚くらいの胸部CTをパソコンのマウスを上下にスクロールしながら見ます。見ているほうから、「ちょっと上見せて」「もどして」など、操作者に指示を出してみることは、時に「マウスかして!!」と、自分で動かしたくなる事がある訳です。
そこで使用したのはVirtual network computingというソフトウェアです。これは、同一ネットワーク内のほかのコンピュータの画面を自分のコンピュータに表示する為のソフトです。自分のコンピュータを動かせば相手のコンピュータを動かせるし、相手が動かせば自分のコンピュータに動いているところがシンクロされるという優れものであります。
Windows
にMacintoshから接続し、Macintoshのデスクトップの中にWindows7のデスクトップが表示されています。どちらを操作しても、両方のデスクトップ画面はシンクロされているのが分かると思います。
このMacintoshを公立山城病院へ持ってきて、京都デジタル疎水ネットワーク(ギガビットネットワーク)を通して接続します。京都府立医科大学と公立山城病院間で遠隔画像カンファレンスを行っています。タイムラグ、駒落ちは意識しないくらいの微々たるもので、非常に快適な環境を構築できています。