当院の病理標本室は、手術室の一角を使っています。
あまり広い部屋でなく、窓のない場所なので、組織固定用のホルマリンがこもりやすいです。
特に、肺を切るときは大変であります。
なぜなら、胃・大腸は、切開した後、広げるようにして固定していますので、組織に染み付く(表現が正しいかどうか…)ホルマリンは比較的少ないです。しかしながら、肺を固定するときは、肺胞内の空気と、ホルマリンを置換して、すなわち、凹んでいる肺に、注射器などでホルマリンを注入し、広がった状態で固定するのであります。
切り出しをするときは、ホルマリンの詰まった肺組織を切る訳で、切り口から大量のホルマリンが出てきます。これが、強いにおいを放ち、目にしみる訳でございます。
写真のような、においのでないマスクを買ってくれました。ゴーグルも、完全に密閉できるタイプであれば、目にしみなくなります。
0 件のコメント:
コメントを投稿